【イ軍編205】道具にこだわりまくるプロの鑑集団
今年のイ軍は新兵器を投入するらしい。
かねてより飛ぶバット、飛ぶボール等の違法用具使用の噂が絶えない「球界の掃き溜め」こと東京新宿イディオッツであったが、冒頭の如く、今年はより高性能なアイテムを使用してくるという怪情報が、実しやかに流れていたものである。
この事態を受けて、NPBは審判団によるイ軍監視の強化を実施。厳戒態勢でシーズン開幕戦が執り行われたのであるが、イ軍側に特に不審な点は無し。真偽は闇の中であるが、ひとまず騒ぎは沈静化の方向へ推移し始めたのであった。
一方その頃、イ軍側ロッカーでは、違法用具調達屋のリバースがイ軍ナインから詰められていたのである。
「おいコラ! 高い金払わせといて、バットもボールも去年と全然変わらねえじゃねえか!」
「全くだ、去年よりも飛ぶバットならホームランでもおかしくない当たりが4本はあったぞこの野郎!」
そう、噂通り違法用具投入自体はあったものの、去年と同じものを掴まされたと、イ軍ナインがリバースにクレームをつけているのであった。
だが、これに対するリバースの反論は、誰もが想像し得なかった仰天の内容だったのである。
「バーロー! コチトラキッチリ昨年比150%ノ飛ブバット飛ブボールヲ手配シタッツーノ! 自分デモ試シ打チシタカラ間違イネエ! ソレデ去年ト同ジグライシカ飛バネエノハ、道具ニ頼ル気満々デ、去年ヨリ更ニ練習シテナイオマエラノ状態ガ落チマクッテルカラダッツーノ!!!!」




