【城戸編172】少年少女にプレーで語る、内野守備の極意
シーズンオフのある日、球団プロモーションの一環として、プロ野球史上最弱球団東京新宿イディオッツの主力連中が、某リトルリーグチームの練習に参加。上から目線の勿体つけまくったウザい指導(しかも教え方が下手)で、将来の潜在アンチを作りまくったものである。
だがしかし、そんな中で「40億の凡打製造機」こと主砲城戸の周りには子供たちが集結。城戸が一塁に入っての守備連携練習では、行列が出来るまさかの事態が発生したのであった。
「フッ、このチームの子供たちは本物志向だな。将来が楽しみだぜ」
と、気を良くした城戸は、彼らのユニフォームにサインをしてあげる嫌がらせ、いや特別サービスまでしてあげたのでえある。
その後、リトルリーグチームの指導者たちの反省会と称した飲み会――。
「いやー、こっちの狙い通り、子供らは城戸さんの守備が一番強烈だったって言ってましたよ。事前に指示して並ばせた甲斐がありました」
「やっぱそうだよなあ。ただでさえ下手なのにシーズンオフで太りまくってるから、全然動かないもんな」
「ええ、ストライク送球じゃなきゃ絶対捕らないですからね。それでいて相手が100%悪いように振る舞うから子供たちが驚いてましたよ」
「どういう状況でもちゃんと送球しなきゃいけないという、子供たちにはいい勉強になったんじゃねえかな」




