【イ軍編200】ファンの熱いブーイングがイ軍を救う!
時は2月下旬、いよいよオープン戦の季節がやってきた。
エア自主トレ&手抜きキャンプで、逆の意味で完璧に仕上がっている「球界の掃き溜め」こと東京新宿イディオッツナインは、「シーズンから本気出しゃええんや」とばかり、オープン戦は全敗上等で流す気満々。だが、それとは対照的に、過激派イ軍オタで構成された私設応援団「狂イ会」は、オープン戦初戦から全力ブーイングを展開。何か危ない薬物にでも手を出したのかと不振がられるレベルでの凄まじい騒ぎっぷりなのであったが、これにはしっかりとした理由があり、
「よーしお前ら、気合入れろよ! 俺ら次第でシーズンの行方マジ変わるぞコレ!!!!」
「おお! エア自主トレ&手抜きキャンプで仕上がった城戸や綿貫をキレさせて、無理なプレーやらせて長期欠場に追い込んだる!!!!」
「腐れベテラン共氏ねやああああ!!!!」
という、イ軍を思えばこその涙ぐましい行動だったのである。
だがしかし、この狂イ会のブーイング攻勢は、完全に予想外の方向へ転んでいった。まず城戸や綿貫らのメインターゲット連中は、連日の徹夜ゲームや深酒で意識が朦朧としており、そもそもブーイングがロクに聴こえない状態。むしろ攻撃の対象外である若手連中がビビって完全に委縮してしまい、万事休す。例年以上に若手が伸び悩む事態となり、これ以上悪くならないはずのチーム状態が更に悪化するという、素晴らしいブーメランボールがキマッてしまったのであった。




