【イ軍編186】野手VS投手! よりよい練習環境を巡っての仁義無き高い
秋季キャンプを、どの球場でやるべきか。
時は8月後半、既にぶっちぎり最下位フィニッシュが確定している「セ界のサンドバッグ」こと東京新宿イディオッツでは、早くも今秋の強化練習についての打ち合せが行われているのであった。
今回の候補地は2つ。打撃練習の設備が整っているA球場、反対に投球練習に最適なB球場。どちらにするかで、イ軍ナインの間でも大論争が勃発。野手―投手間で通常の3倍は険悪なムードになっていたものである。
だがしかし、球団側は、
「いつものしょーもない揉め事じゃなくて、今回は少しでも自分らが練習したいという意欲の現れだろ。あいつらも今年の成績を猛反省してると見える。いい傾向じゃないか」
という、おめでたい…いや、前向きな捉え方をしていたのであった。
一方その頃、イ軍野手陣――。
「おい、次の秋季キャンプ、何としてもA球場でやるぞ」
「うむ。投手連中には悪いが、今回ばかりは譲れないな」
「大体10月なんて、寒過ぎて外で野球をやっていい時期じゃないからな。室内打撃練習場のあるA球場で、練習やってるフリしてモンハンやりながらシーズンの疲れを取らなきゃな」




