【城戸編163】スコアラー100人にフルマークされる最強打者
時は7月。ペナントレースが山場を迎えるこのタイミングで、「球界の盟主」ことバ軍が、最弱球団イ軍戦でスコアラーを大増員。パッと見ただけでも100人態勢のバ軍キャップを被った軍団で、それぞれがスコアブックやスピードガンを構えて、イ軍本拠地東京新宿スタジアムバックネット裏に陣取ったのであった。
この状況に、「イ軍の自動アウト製造機」こと4番城戸は、
「フッ、さすがバ軍。真に警戒すべき相手が誰だか分かってやがる」
と、地獄のミサワもびっくりのマシンガン勘違いを展開。
「そんなに俺を研究したきゃ、思う存分やるがいいさ」
などと失笑不可避トークを繰り広げるのであった。
一方その頃、バックネット裏のバ軍スコアラー軍団は、出場選手コールで城戸の名前が上がった段階で、大歓声を上げたのであった。
「よーしよしよし! 城戸先発来たぞ!!!!」
「わざわざファン100人も集めて嘘スコアラー軍団を仕込んだ甲斐がありましたね」
「うむ、今日のウチの先発投手は城戸と相性のいい佐久間だから、野郎はサボる可能性が高かったんだが…。プライドをくすぐる戦法が完全にハマったな」
「鬼併(※併殺 当然打つ方)城戸が出てくりゃもう勝ちはもらったようなもんですね」




