【アームブリスター編⑫】アカデミー野球選手賞待ったなし
オールスター休み期間中、某社会派系バラエティ番組の雛壇タレントとして、最弱球団東京新宿イディオッツ所属、メジャーのスーパースターと同姓同名の別人ことアームブリスター(以下ブリ)が何故か出演。「また代理人が詐欺紛いの売込みでテレビ局に捻じ込んだのではないか」と、一部では話題になったのであるが、チェックガバガバのイ軍相手ならともかく、今回は正真正銘、ブリ本人と分かってのオファーなのであった。
野球の現場では、「実力は1Aクラスだがやる気を見せるフリだけは巧い」と散々な評価のブリであったが、番組制作サイドからは意外にも好評。このキャスティングは当たりだったと、番組スタッフも唸る程だったのであった。
「うーむ、やっぱブリちゃんはいい表情するよなあ」
「ええ、今回の社会問題ルポ、正直ヤラセですけど、再現VTR終了直後にブリちゃんの顔を合わせると、真実味が増してますからね」
「野球で凡退した時も、『うわ、あの投手マジで凄いわ』っつー味わい深い表情してたからな。単にブリちゃんの実力がショボいだけなんだけど、あれだけ自然な表情されると、どんなにダメな投手でも本当に凄く思えちゃうんだよな」




