【城戸編152】メジャーリーガーがバット交換したい日本人ナンバー1
未だかつて、メジャーが日米野球で特定選手の出場を要請する事など無かったのであるが、
「今回は是非イ軍の城戸を出して欲しい」
と、選手会を通じて、来日メジャー軍団から熱烈ラブコールが届いたものである。
「フッ、強者は強者を知る…。さすがのメジャーにも俺クラスの打者はなかなかいないとみえる。日本が誇る打撃術を見て盗もうって魂胆だな」
等と、「40億の不良債権」「消化試合の鬼」「鬼併(※併殺の意)犯科帳」ことイ軍の4番城戸は、ここぞとばかりマスゴミ相手にマシンガン勘違いトークに走ったものである。
NPBは、メジャーの予想外の物言いに、「城戸が調子に乗るからマジウゼえ」と嫌がりながらも、丁度野手で欠員が出た事から城戸を追加招集。勝負所で併殺を繰り返し、イ軍最下位のSSS級戦犯である城戸だったが、消化試合での怒涛の猛打で一応打率リーグ3位(3割1分8厘)という事もあって、数字の上でだけは侍ジャパンに混じっても違和感は無いのであった。
時は流れ、日米野球開幕当日。
メジャー軍団の野手連中は、今年ポスティングでヤンキース入りが確実視されているバ軍の4番倉橋、パリーグ3年連続首位打者でメジャーにも顔が売れている谷木――――を素通りし、真っ先に城戸の元へ大挙して急行。
「ちょ、皆待ってくれよwwww ほら、全員とユニとバット交換してやる上に握手もしてあげるから、整列してな」
城戸のまさかの大人気者っぷりに、日本のマスゴミ&関係者は唖然茫然。
呆気に取られる周囲をドヤ視線でチラッチラッしながら、城戸は満面のドヤ顔でメジャー連中を歓待するのであった。
その後、メジャー軍団宿泊ホテル――。
「よしゃ、これで今回の来日目的は果たしたな」
「うむ、城戸特製の『バレない飛ぶバット』で、来シーズンはホームラン打ちまくってやるぜ」
そう、メジャー連中の間で確かに城戸の評価は高かったのであるが、それは野球人としてではなく、「世界の反則王」としてだったのである…。




