【相原編⑭】アイドル喰いまくりのご乱行エース
「球界の掃き溜め」こと、人気・実力ともにプロ野球史上類を見ないレベルの最弱球団東京新宿イディオッツ。
そんなイ軍にあって、唯一のオールスター級選手であり、球団公式ガイドブックでのCG補正が必要ないイケメンでもあるエース相原。
打てない守れない走れないイ軍ナインに足を引っ張られまくっている事で、年々人間不信に陥り加速度的に性格が悪くなってはいるものの、野球に対する姿勢は非常に真摯。球界関係者の評価は高く、また、とんだ一杯食わせ物揃いのイ軍選手の中では、例外的に全国的な知名度及び人気もあるのであった。
だがしかし、この1年半で、相原のとんでもない本性が立て続けに露見。
何と、某国民的アイドルグループのセンターだったミサワ敦子を手始めに、数々のトップアイドルをマシンガンお持ち帰り。それが新スポにすっぱ抜かれまくり、尋常では無い数のアイドルオタを敵に廻してしまったのである。
そして、今日も今日とて、某新興アイドルグループの紫をつまみ喰いしたとの速報及び現場写真が、新スポ一面を飾ったのであった。
一方その頃、イ軍「パネマジ広報」白井と、女GM柳澤の電話会談――。
「いや~、相原のアイドル喰いスキャンダルがこうも立て続けだと、さすがにダレてくるかと思いましたが…。早朝から抗議の電話が鳴り止みませんよ」
「よくやったわ白井。今回はターゲット人選がよかったわ。少人数アイドルグループだと、センターよりサイドのキャラの方が過激なオタがつくっていうあんたの分析は、どうやら本当だったみたいね」
「ははは、そのようですねえ。しかしGM、一応嫌々ながら了解を取っているとはいえ、相原の野郎もさすがに黙っちゃいないんじゃないですかね? アイドルオタからは脅迫されまくってるし、ちょっと野球に集中出来る環境じゃなくなってますからねえ。しかも、ホントにアイドル喰ってるならともかく、証拠写真は全部ウチのCG班の合成で、新スポとタイアップしてる完全なヤラセですからね」
「何言ってんのよ白井。こうやって相原登板日に合わせてアイドルオタをしっかり釣って、貴重な集客源になってんじゃないの。ブーイングしに来るだけとはいえ、計算が立つお得意様なんだから、今更手離す事なんで出来ないわよ」
「つっても、奴もウチに嫌気が差しまくってポスティングしろしろうるさいですし、面倒な事になる前に(もう十分なっているが)これ以上は止めといた方が…」
「その辺の押さえはしっかりやってるから大丈夫だって。相原なら私の横で寝てるけど? リアルで。ってなもんよ。いくらクールぶってても、野球しか知らない20代男のち○ぽさばいて言う事聞かせるなんて、朝飯前だっつーの。ゲハハハハハ!!!!wwwwwwww」




