524/5134
【城戸編139】絶対に人に渡してはならない記念球
「40億の不良債権」「アジアの併殺魔」「消化試合の鬼」こと、意味の無いヒットにかけては他の追随を許さないイ軍が誇る黒星製造機城戸。
そんな城戸が、今シーズン終盤、遂に2000本安打を達成。その2000本目は、軽く合わせただけにも関わらず、豪快にスタンドイン。閑古鳥絶叫状態のイ軍本拠地スタジアムも、意外過ぎる現象にちょっとどよめいたものである。
そして打った当人の城戸であるが、ホームランにも関わらず何故か全力疾走。更に一塁を超えたところでそのまま直進し、内野フェンスを乗り越えて、一直線にボール落下地点まで急行したのであった。
「リバースの野郎(イ軍に所属する違法野球用具調達屋)、記念のヒットだからって、仕込がサービス過剰なんだよ! いつもの3倍ぐれー飛ぶボール過ぎて、調べられたら一発アウトになっちまうぞ!」
イ軍ベンチ内では、
「城戸にただでは2000本目を打たせない」
イタズラに成功したリバースが、城戸の奇行に爆笑しまくるイ軍ナインとハイタッチ。こうして、どうでもよすぎる城戸の記録を、面白おかしく遊び倒したのであった…。




