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【イ軍編117】エア機動力野球
欲しい所でどうしてもあと一本が出ない大便秘打線を誇るイ軍。
「打てないなら、走れ」
とばかり、貧打線のチームにありがちな付け焼刃の機動力野球宣言をブチ上げたものである。
とはいうものの、そこは鈍足揃いで実際走ったら200%アウトのイ軍ナイン。
結局盗塁偽装がメインとなったのであるが、何せエア自主トレ・手抜きキャンプ等でのヤラセ技術には定評のある主砲城戸、正捕手綿貫ら球界を代表する演技派が集結する集団である。そのあまりにも見事なヤラセっぷりは、相手投手の神経を乱して動揺させるには十分過ぎる程の効力を発揮したのであった。
だが、イ軍ナインの迫真演技は、あまりにもクオリティーが高過ぎた。
出塁した走者の嘘盗塁の仕草に打者までもが釣られてしまい、
「やべっ、走るんなら援護の空振りしなきゃ」
と、走者が出る度に三振を量産してしまい万事休す。
結果、いつもとは違った味わい深い内容で、本日も得点ゼロ行進が継続されていくのであった。




