【イ軍編111】-100万ドル内野陣
守備の名手として定評があるものの、歯に衣着せぬ言動がホ軍球団首脳に疎まれ、「球界の掃き溜め」ことイ軍に島流しにされてしまったベテラン二塁手池内。
「もう終わった選手なのに口だけは達者」
というホ軍首脳がマスゴミを使って打った卑劣なキャンペーンを打ち破るべく、気合を入れて春季キャンプに臨んだものである。
だがしかし、ホ軍、そしてマスゴミからのディスりが、予想以上に池内の精神を蝕んでしまっていたのか。キャンプ当初から考えられない凡ミスを繰り返し、精彩を欠いた動きを連発。遂に送球イップスに陥り、まさかの二軍スタート。そしてシーズン終了後には現役引退にまで追い込まれてしまったのであった。
後年、イ軍の「ショカフトンタード(ショートのポジションに就きながら、周りがザル過ぎる為にセカンド、レフト、センター、サードまでカバーしていた事から付いた愛称)」こと草加部は、池内沈没について、次のように語ったのであった。
「池内なあ。奴の守備は間違いなく一級品だったんだが、入ったチームが悪かった。周りが超下手なのに、自分のレベルを下げようとしなかったんだよな。俺も散々アドバイスしたんだが、『プロならこのぐらい出来るだろ』とか言って、頑として聞かなかった。イ軍のレベルの低さが信じられなかったんだ。そこへもって、一塁の城戸を中心に、エラーをエラーに見せない技術だけはゴールドグラブ級の奴らが勢ぞろいしてたからな。ホントはそうじゃねえのに、奴がエラーしてるように見える姿だけが目立っちまったというワケなのさ」




