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【イ軍編106】イメージトレーニングの鬼たち
シーズン開幕から一か月、エア自主トレ&手抜きキャンプの成果をいかんなく発揮し、とんでもない貧打に陥ったイ軍打線。
この状況を打破する為に、新任監督の不二村は試合前の長時間特打指令を発動。
「おいおい、本番前に疲れてどうすんだ」
「ロクにバットが振れなくなっちまうぜ」
等々、ナインからの不満をガン無視して、特打を強行させたものである。
(フッ、むしろ疲れさせて、奴らにバットを振らせない作戦よ。打てないならせめてボールを選んで出塁しやがれってなあ)
しかし、不二村はイ軍のイ軍たる所以を甘く見過ぎていたのである。
普段、こんなに長時間練習に付き合った事の無い打撃投手と打撃コーチが、選手以上に早々にギブアップ。
「とりあえずやった事にしときゃいいだろ」
と、不二村がマスゴミ対応に夢中になっているのをいい事に、選手と結託してパッと見練習してるようにしか思えない巧妙なエア特打を展開。その結果、今日も今日とてイ軍打線は中途半端な振りで、凡退を繰り返すのであった…。




