表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
492/5134

【イ軍編101】個人事業主の鑑のような連中が繰り出す応援の真相

 真夏のデーゲーム、サ軍―イ軍戦。

 普段は自分の数字にしか興味が無い、個人事業主の鑑のような連中が揃っているイ軍ナインであったが、集団で食中毒でも起こしたか、この試合では打席に立っている選手をベンチから激しく応援していたものである。

「おい! しっかりボール見ていけ!」

「大事に! 大事に行けや!」

 等々、まるで別のチームかと見紛う程の変貌ぶりであった。

(奴らも遂にチームプレーの何たるかを理解してくれたか…。イ軍はワシが育てた)

 と、チームの大不振でコーチがマシンガン解雇された影響による人手不足で、三塁ベースコーチズボックスに陣取るイ軍監督不二村は、そっと目頭を拭うのであった。


 だがしかし、やはりイ軍はどこまで行ってもイ軍であった。

「おいおい、だから早打ちはやめろっつってんだろ!」

「頼むからちょっとでも長く涼ませてくれよ」

「何せ投手が打たれ過ぎで、この糞暑いのに長時間守備に就いてんだもんなあ」

 そう、別に勝ちたいからとかチームプレーがどうたらという話ではなく、単に自分が一秒でも長く涼みたいというだけなのであった。

 そのくせ、自分が打席に立てば、

「一番早くベンチに戻れる方法と言えばホームランしかないだろ」

 と、無謀な大振りを連発。

 環境や状況に左右されないイ軍魂を大いに発揮し、今日も今日とて見事な大敗をキメてみせたのであった…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ