イヤッホオォォオオオウウウゥウ!!!! インパイア!!!!
初夏のバ軍―イ軍戦。
この試合、主審をアンチバ軍で悪名高い大里が務めていたのであるが、初回、いきなりバ軍監督にストライクボールの判定で猛クレームを付けられた事で1秒で大噴火。イ軍側には何の恩も好意も無いが、バ軍憎しで徹底したイ軍寄り判定を連発――インパイアと化したのであった。
その後、バ軍側がちょっとでも文句がありそうな素振りを見せれば即退場、微妙な状況は全てイ軍有利に判定と、とんでもない様相を呈していた。
だがしかし、その中で唯一、イ軍の4番「凡打製造機」「アジアの併殺魔」こと城戸だけは激辛判定を喰らいまくったものである。どう見てもボールの球をストライク判定されまくり、3打席連続三振に追い込まれていたのであった。
これにはたまらず、城戸が大里に猛抗議をカマしたものである。
「おいコラ! 今日はインパイア態勢なんだろ! 何で俺が打つ時だけ不利な判定しやがるんだコノヤロ!!!!」
この魂の絶叫に対し、大里はプロ根性に徹したイケメン回答を寄越したのであった。
「おう、今日は徹頭徹尾インパイアだよ。だからお前が併殺で2アウトを取られないように、全部三振にして1アウトで済ませてるんじゃねえか」




