【城戸編130】一番メジャーに連れて帰りたい選手
久々に開催された日米野球。
日本のスター流出阻止を目的として、イ軍の4番「40億の置物」「アジアの空砲」「鬼併(殺)犯科帳」こと城戸がファン投票で選出された一連の試合、今回もメジャーのボロ勝ちで幕を閉じたのであった。
中でも、メジャーで首位打者5度の最強打者グアチャロが大爆発。日本の投手陣を滅多打ちにし、打率6割で最優秀選手賞を受賞。メジャーでは尊大な言動が災いして敵が多く、どこへ行ってもブーイングされ放題なのだが、そこから解放された日本では、実に伸び伸びとプレーしたものである。
そのグアチャロが、日本側で印象に残った選手として名前を挙げたのが、全試合スタメンで出場しながらも打率1割5分、得点圏併殺率10割で何一ついいところの無かった城戸であった。
グアチャロは、
「城戸は絶対メジャーで通用する」「城戸をメジャーに連れて帰りたい」
等のコメントを真顔で連発。単なるネタコメントかとも思われたが、さすがにそこはメジャー首位打者で5度の実績を大打者である。達人にしか分からぬ領域があるのか? と、日本のファン、マスゴミも思わず考え込んでしまったのであった。
一方その頃、グアチャロと所属チームGMの電話会談――。
「ああ、城戸は本当に素晴らしい選手だ。こういう親善試合であれだけブーイングを喰らう奴は初めて見た。打つ方は全然駄目だけど藁、ブーイングを集める力だけは間違いなくメジャー級だよ。俺の盾としてマジで獲ってくんねえかなあ。頼むよホント」




