【イ軍編3511】打撃投手やらされて脱皮した「マウンドの詐欺師」下積み時代
決め球が異物ヌリヌリ違法投球とかいうとんでもスタイル投手「マウンドの詐欺師」こと最弱イ軍の先発二番手、神崎。違法投球そのものよりも、「これからヤバい球投げます」アピールでの心理的揺さぶりがメインウエポンであったが、それが効果的なのも、虚を突いたところで球を確実にストライクゾーンに投げ込む制球力があってこそ。それを培ったのは、プロ10年目まで所属していたオ軍での打撃投手時代にあったとかいう怪情報が、まことしやかに囁かれていたのであった。
「おう、まあヤング時代は地道に下積みやっとったで。自分で言うのもアレやが、球は遅いわ制球力も微妙だわで、半分スタッフ扱いで打撃投手やらされとっての~。来る日も来る日も投げまくっとったわ。そんでワイの制球が良くなってきたんで、先輩方が『神崎の野郎を試合で投げさせたってつかーさい』言うて推薦してくれましてなあ。2年に1回はお歳暮贈らせてもらう省エネ系挨拶を欠かしとりませんわ」
てな感じで昔を振り返る神崎であったが、これには当時のオ軍先輩連中から秒速でツッコミが入る事態となったのであった。曰く、
「先輩方のお陰言うてポマエ、美談にしようとかそうはい神崎やで(憤怒)。彼奴はとんでもない野郎での~、投げてて疲れた、気が乗らないみたいな感じになると、突然こっちの頭にスレスレの球を投げ込んで来るんや。『アカン、手が吊ってこれ以上は投げられん! 先輩打線のド迫力でイップスになってもうた! 投げられん事も無いけど投げたら大切な戦力を傷つけてまう!』みたいに突然騒ぎ出しよって、嘘泣き帰宅しよるんや。それがウザ過ぎてウザ過ぎて、もう試合投げさせて打たれて解雇してどうぞという意味で、ワイら監督に推薦したんやね。しかしヤラセイップスを一発で完成させる為に、ピンポイントのコントロールは隠れて相当練習しよったみたいでなあ、彼奴のおサボり精神は、今から考えると大したもんやったね(適当)」




