【城戸編682】魂のスピリチュアル打法
8月にチームの最下位が確定してから消化試合の鬼モードが発動、それまでの打率1割台は何だったのかというレベルで打ちまくる「40億の不良債権」こと最弱イ軍の四番打者、城戸。8月後半の打率が4割台と安打量産したものであるが、サ軍とだけは相性が悪く、チーム対戦打率2割7分と、比較的抑えられていたのであった。
「投手がどうこう言うより、昨オフにパリーグからFA加入した正捕手一木のリードと何か相性悪いんだよなあ…せや!」
と、一木の情報をネットで漁りまくっていた城戸は、先様が心霊ネタ超ニガテというネタをゲット。「ほなら一つ、霊でビビらせてリード狂わせたろやないかい!!!!」と、チームの霊能者兼宜保愛甲にバイト代を支払い、全身にお経を書いてもらう霊圧演出ペインティングを敢行。
「今、ワイを霊が狙っとるから対策しとるんやね、霊が物凄く近くにおるから、無対策の奴はヤバいかもね(チラッチラッ)」
というアフォーマンスを展開したのであった。
これには一木も顔面ブルーレイとなったものであるが、城戸の全身(と言っても顔と腕ぐらいしか見えないワケだが)に書かれたお経の内容がまずかった。というのも、お経を書いたバイトメンが、「せっかくピロ野球選手なんやから、野球ネタ入れ込んだろ!」と、無駄に気を利かせて、球界スキャンダルや事件系スコアボードをお経風に書いたのであるが、その内の一つがいわゆる一つの「33-4」。数年前の日シリで、当時一木が正捕手として所属していた球団がフルボッコにされた年のトータルスコアで、オタからの猛ディスホイホイ&評価を激下げするきっかけとなったシリーズだったのである。
これを目にした一木はオカルトを怖がる気持ちが消し飛ぶレベルのガンギレ状態に突入し、全球城戸の苦手ゾーンである外角高めにしか投げさせない、通常の三倍は嫌らしいリードを展開。結果、城戸はタイトル争い勝負所のサ軍三連戦で13打数0安打と完封され無事死亡。5回目の首位打者のタイトルが獲れなかった自分にお経を上げる形となったのであった(適当)。




