【イ軍編3494】試合終盤、自動守備固め地帯
最弱イ軍がヤングエース相原を立てて、本拠地新スタに12球団最強打線を誇るマ軍を迎えての一戦。マ軍先発のベテラン桑木と相原との息詰まる投手戦が展開され、8回まで0-0で推移していたものである。
この状況を打開すべく、昨年パリーグからマ軍にFA加入した巧打者徳田が、
「今日の相原からクリーンヒット打つのは厳しいやろ。一塁の城戸さんとライトの諸橋が守備の穴やから、右側に転がしたらワンチャン何か起こる可能性が巨レ存」
と、ベンチで提案したのであるが、これに異議を唱えたのがチーム最年長のベテラン串谷。そして、その内容には、誰もが納得不可避となったのであった。曰く、
「いや、新スタの試合終盤のタイミングで一塁線と右翼線狙うのはアカンで。何せ彼奴等、『早く帰ってゲームやりたい』モードになっとるから、無意識に自軍ベンチ側の一塁に体が寄っとるからね。こういう時に一塁線やら右翼線に打球が飛んだら、まぐれキャッチされる可能性が高まっちまうんや。ここは逆に、城戸や諸橋が一塁側に寄るからそれをカバーする為に他の連中までそっちの方に偏るんで、その分スペースが出来る三塁線と左翼線を狙うのがこの場面での正解なんやで(確信)」




