【イ軍編3471】元所属投手を試合前ブルペンで崩壊させた男たち
昨シーズン途中、プロ13年で33勝4セーブの実績を買われ最弱イ軍にトレード加入したものの、ガバ野手陣の凡打&ポロリに足を引っ張られまくり、0勝8敗、防御率6.66でオフに風のように解雇――――からの、出身大学学閥人脈をフル活用し、辛くも関西のサ軍に潜り込んだベテラン投手田牧。
まだ現役で全然やれるにも関わらず選手としての評価を著しく落とされたとして、イ軍とイ軍戦犯系ベテランズに対する恨みは深く、復讐のチャンスを伺っていたところ、投手ローテの谷間にあたるイ軍戦で、まさかの先発登板。ボーナスステージであるイ軍戦で他のスター選手に投げさせて年俸アップのポイントを稼がせたくない球団上層部の思惑と、絶対勝てるイ軍戦で表ローテを消耗させるのは勿体ない・戦力温存したいという現場の判断がガッチリ噛み合っての起用であった。
果たして、試合一週間前に先発起用を言い渡されて以降、田牧は節制&神頼みで心身両面の調整に全力。ブルペンでキレのいい球を投げ込み、首脳陣を大いにニンマリさせたものである。
だが、試合開始直前、ブルペンでの投球練習後に急遽体調不良で病院送りのアナウンス。リリーフのヤングが先発登板する事態となったのであった。
「まあこれはしゃーないやろ、去年一緒にやって、ワイらの怖さは一番よく分かっとるやろからなあ…」
「先様が『史上最強打線相手に無理に投げさせようとした』言うてサ軍首脳陣をパワハラで訴えた説が濃厚やで(確信)」
等と、ここぞとばかりにアルティメット上から目線で勘違いコメント製造機と化したイ軍戦犯系ベテランズであったが、一応廻り廻って彼奴等が原因ではあるのであった。以下、ベンチ裏で暴れる「ワイはパーフェクトヘルシー! 投げさせろンゴォォオオオオ!!!!」という田牧の絶叫を聴きながらサ軍首脳陣曰く、
「まあちょっと、ブルペンでの投球練習見たら、これは投げさせられんわね」
「本人は無意識らしいですが、全球内角で死球になるコースやからの~。イ軍戦犯系ベテランズへのヘイトが自分でもコントロール出来ないレベルで爆発しとると」
「そんなんんで大便秘打線を集団病院送りにしてもうたら、二軍のヤングが上がってきて、ちょっと戦力アップしちまうでな、そら危なくてこっちで先様に仮病さしてでも投げさせられませんわね(震え声)」




