【イ軍編3467】勝率1割台監督を救え! 天の声作戦
かつてパリーグのオ軍で通算打率2割9分4厘3毛、ベストナイン3回を獲得したスター遊撃手白木。その実績と人気で引退後の生活も安泰と思われていたが、解説の傍ら始めた副業のタピオカ屋経営で大失敗し、借金返済の為、止むを得ず最弱イ軍の監督に就任していたものである。
現役時代はサヨナラ安打10度と抜群の勝負強さを誇っていた白木であったが、イ軍の勝率1割台の大暗黒ではどうにもならず、ノイローゼ&無表情。就任2週間で、早くも解任5秒前との噂が流れているのであった。
この危機的状況に心を痛めた白木のTOが、「天の声」作戦を発動。カンパで資金を捻出し、イ軍ベンチ真上の席を買い占め、特別編成された精鋭部隊を陣取らせたのである。
「天の声ってあーた、イ軍の大暗黒にどんな采配アドバイスしようが、誰も実行出来る選手がいないんだから無意味オブ無意味やろ(確信)」
「いや、これは野球賭博を最大レートで獲れるように八百長指南、野球で負けてもマネーで大勝利路線な可能性が巨レ存…?(震え声)」
と、心あるイ軍オタの憶測が捗りまくったのであるが、件の試合、白木は1回裏で秒速退場と相成ったのである。以下、白木TO連合の感想戦――――。
「我ながらようやったで。時間とマネー掛けてしっかり準備した甲斐があったわ」
「白木ンに声が似とる奴を集めて審判ディス連発、勘違い誘発して退場ゲットだぜ! 作戦成功やね。こうでもして球場から切り離さんと、顔色ピュアホワイトでいよいよヤバそうやからなあ」
「先様の健康維持、そして風評被害からのディフェンスの為に、この調子でイ軍球団からの評価を落して、一秒でも早くイ軍監督を辞めさせなアカンのやで(使命感)」




