【アームブリスター編②】転生
アームブリスターの造反に、さしもの不二村監督の我慢も限界を突破。敢え無く(あるいは晴れて?)ブリは無期限の2軍落ちと相成ったのであった。
そこで、2軍コーチ高相が薦める新興宗教にハマり、精神修養を徹底。野球選手として以前に、人間として自分を見つめなおし、更生していったのであった。
ややあって、1軍の野手に負傷者が続出し、ブリの打力が必要とされる状況になっていた。宗教繋がりもあってか、高相の強力な推薦もあり(1軍の人手不足も大きかったのだが)、晴れて昇格が決定したのであった。
さて、1軍復帰後の初戦。球場ベンチでGMと監督が打ち合わせをしているところに、ブリがおもむろに現れたものである。
「ワタシ、ウマレカワッタ!」
以前のような傲岸不遜な態度は微塵も無く、実にフレンドリーな笑顔で歩み寄るブリ。
「おう、そうかい。ブリ、またよろしく頼むぞ」
そう言って不二村がブリの肩をポンとたたいたところ、「オ~~~ウ!」ブリは大げさに驚いてみせた。
「ブリチガウ、ウマレカワッタ! イマハ『トーマス』ネ!」
何だそりゃ、名前まで変わったのか。
ブリの珍奇な主張に苦笑いするしかないGMと不二村であったが、
「前のブリとは違う人間なんだよ。だから改めて契約金くれや。よく打つから年俸も5割増しな」
元ブリの炎上交渉により、内紛は一気に再燃したのであった…。




