【イ軍編71】十戒シフト
マ軍―イ軍戦で、ここ数試合、奇怪な現象が発生。
イ軍がピンチを迎えた場面、外野の両翼をそれぞれ左翼線、右翼線に張り付かせる謎の守備シフトを敷くのである。
当然、ガラ空きになった左中間、右中間にヒットを集められてフルボッコにされるワケだが、一体何をどうしてこのようなモーセの十戒状態(※変なおやじが杖をついたら海が割れて通れるようになるというアレ)になるのか――。イ軍の退場魔こと監督不二村のいるいないに関わらず発生する為、采配なのか否かもはっきりしない。狐につままれた感覚に陥りながらも、イ軍ファンは謎の守備陣形に全力でブーイングを浴びせるしかなかったのであった。
一方その頃、マ軍ベンチ。
「うーむ、こうまで簡単に引っ掛かってくれると、逆に申し訳ない気すらしてくるなあ」
「レフトとライトに入った選手の好みのナオンをスタンド最前列に配置して、パンチラするかしないかの場面をヤラセで演出して引き寄せ、外野守備を崩壊させる…。素晴らしい妙手です」
「向こうの監督が糞采配やり過ぎて、本当はこっちが仕組んでる事をファンが全然気付いてないのも大きいわな」




