【イ軍編69】対米最終兵器
今年は久々に日米野球が復活。
日本側の出場選手は例によってファン投票で選出されるのであるが、今回は誰もが予想し得なかったとんでもない事態が発生。
何と、「球界の掃き溜め」こと日本プロ野球最弱集団である東京新宿イディオッツのレギュラー連中が、スターティングラインナップを占拠してしまったのである。
「フッ、日本のファンも本当の実力者が誰なのか、ようやく理解したらしいな」
「生意気なメジャーをシメてやるッ!」
「何ならそのままチームごとメジャーに殴り込んでやるか」
「遂に真のワールドシリーズ開幕ってこった」
等と、イ軍ナインのテンションは無限大に爆上がりしたのであった。
一方その頃、「球界の盟主」バ軍球団社長室。
「よーしよしよし、全てこっちの思惑通りの結果になったな」
「はい、秘密裏に呼びかけたイ軍以外11球団ファンの投票裏工作によって、日本側の選手はほぼ丸ごとイ軍の選手になりました」
「うむ、これ以上日本のスターをメジャーに流出させるワケにはいかん。メジャーと接触する事で変に憧れを持たれるのも厄介だしな。そして日米野球を日本選手の品評会にするのも阻止しなければな」
「まさにイ軍とファンは使いようですね」
その後、あまりにも弱過ぎるイ軍と対戦する事で調子を崩しまくったメジャー側が日本プロ野球に訴訟を起こすのであるが、それはまた別の話である…。




