【イ軍編3320】捕手補強に性格テストを導入した最弱球団
「球界一性格の悪い捕手」こと正捕手綿貫の加齢による衰え、そして打撃しか売りがない第二捕手赤田の深刻な打撃不振により、捕手の緊急補強に乗り出した「球界の掃き溜め」こと最弱イ軍。
その補強工作に際して、イ軍サイドが候補者に性格テストを受けさせているとかいう怪情報が、球界を駆け巡ったものである。
「そらそうよ、ド畜生綿貫と何も考えてない鬼天然の赤田がメインじゃあ、爆炎投手陣もさすがに気の毒やからな」
「人の心が分かる、共感能力を持っとる捕手を獲ってどうぞ」
というのが、心あるプロ野球オタの平均的な反応であったが、実際のテストの目的は完全に真逆の地点に存在しているのであった。以下、イ軍「パネマジ広報」白井とその部下の感想戦――――。
「何か世間じゃ思いっきり勘違いされとるようやが、捕手候補の性格テスト、綿貫のような畜生か赤田みたいな何も考えてない奴を獲る為のアレなんやがなあ」
「爆炎投手陣の気持ちが分かってしまったら、『アカン! 逃げたい! 投げたくない!』ていう豆腐メンタルに汚染されて、サインイップスになってしまいますからね。そうならないようにする人材――――ネクスト綿貫、赤田クローンみたいなのを獲得せざるを得ないんですわ(震え声)」