【イ軍編3318】「○○球目の根拠を言うてみろ」
「いい先発投手は試合で投げた100球前後、何をいつ投げたか全部憶えとるモンなんやで」
という哲学を掲げ、最弱イ軍に加入した理論派投手コーチ江崎。炎上して降板した投手にも、容赦無く試合中に駆け寄り、
「ユー、あの13球目はアカンやろ」「42球目に投げたボールの根拠を言うてみろ」
等と詰めまくり。
爆炎投手陣がガンギレしての、パワハラ訴訟5秒前になるのではと期待――――いや、大いに危惧されていたものである。
だが、特に標的となった「北の火薬庫」こと北朝鮮系ベネズエラ人投手チョ・マテヨ、被本塁打世界記録保持者コンビ“風神・雷神”への尋問が3周目を超えた段階で、江崎の鬼詰めムーヴは終了。過労で倒れ病院送りとなり、自ら球団に退団を申し入れるに至ったのであった。
後年、ラーメン店経営大失敗で作った借金返済の為に自費出版した自伝で、当時の真相を語って曰く、
「一問一答スタイルで爆炎投手陣のメンタルを叩き直そうとしたんやが、こちとらがホームラン打たれた球についてガン詰めしても、『13球目は外角低めギリギリにキチッとストレート投げて、見逃し三振取りました』とか、『42球目は打者もびっくり、お化けフォークで空振り取りました』みたいに、妄想の内容を自信満々で返してくるんや。実際打たれとるデータ見せながら喋っても『捏造されとりますわ』、スコアおかしいやろと言っても『ワイに嫉妬した他球団メンの陰謀が~』みたいな事言い続けよって、あまりにも怖E過ぎて、ワイのハートが無事死亡してもうたんやね(震え声)」