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お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
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【イ軍編3314】ドラフト1位指名候補とその他大勢野球部員の友情を守った最弱球団

 高校一年時から投げては球速160km、打っては場外ホーマー連発でチームを牽引。三年間でチームを四度甲子園に導いたスーパー高校生藤倉。投手でも野手でも殿堂級、悪くてもレギュラー定着間違いなしと言われる程の逸材で、国内外の球団から熱視線。更にはイケメン陽キャでマスゴミも大注目と、なかなかの大物振りだったものである。

 ただ、所属していた高校は決して野球強豪校ではなく、こういったケースでは、一人の突出した存在が浮いてしまうケースが大半であった――――が、藤倉の場合はそんな事も無く、チームメイトのとの関係は部活引退まで良好なままなのであった。

 そして、その理由というのが、「野球の第三世界」こと最弱イ軍にあるという怪情報が、球界を駆け巡ったのである。

「ワイらの美しきチームワークが、ピュアなキッズのハートに響いたんやろなあ…」

「教科書に載せたいプロ野球選手とはこちとらの事よ。来年の教材デビュー&出演料が楽しみやで」

 てな感じで、例によって勘違いコメント製造機と化したイ軍戦犯系ベテランズであったが、実際、藤倉が野球部での人間関係を崩壊させずに済んだのは、方向性はともかくとして、イ軍のお陰ではあったのである。以下、遊ぶ金欲しさでマスゴミのお小遣い攻勢に秒速で釣られた某当該野球部員曰く、

「監督がねえ、藤倉ドラフト一位指名、契約金からの謝礼ウン十パーセントに完全に目が眩んどったからね。藤倉は『12球団OKです(国内11球団+ヤンキース)』モードでイ軍から指名されたらお断り態勢やったから、それだけは絶対勘弁やと。なもんで、イ軍スカウトが練習見に来たら秒速中止モードになったんやが、ワイら一般部員は、それを大いに活用させてもらっての~。みんなでお小遣いを出しあって、その辺のジッジにイ軍スカウトのフリしてもらってよ、ちょっと練習おサボりたい時はジッジ呼んで、『監督! イ軍スカウトが来ました!』言うてね、そしたらすぐ練習中止になって、まあ大助かりでしたわね。藤倉のお陰でこちとらも快適な野球部ライフ送れたんで、パーフェクトWin-Winでしたわ(適当)」

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