【イ軍編3302】怒りの旅バード・ムーヴ
今年も例年通り歴史的な低勝率で8月に最下位が確定し、戦犯系ベテランズが消化試合の鬼モードに突入。個人成績を爆上げしつつ、しかし試合には勝たないとかいう最弱ならではの現象が発生し、今シーズン5人目の監督である浜渦が、ペナント閉幕と同時に解任濃厚となっていたものである。
そんな状況で、浜渦がチームの指揮そっちのけで、ドラフトに向けた新人獲得工作に血道を上げているとかいう怪情報が、球界を駆け巡ったのであった。
「じぇっ! 浜渦の野郎、ほぼクビ確や言われとんのに、来年もまだやるつもりなんか!」
「試合で負けてもリクルートで勝つってか? スカウト部に横滑りで、社内転職アピールの可能性が巨レ存…?」
てな感じでイ軍オタはおったまげ不可避だったのであるが、真相はそんな前向きな内容ではなかったのである。以下、予想通りシーズン終了日に解任され、来年の税金対策で浜渦本人が主催した高額地下トークショーで曰く、
「次の監督にワイの高校時代の天敵先輩が就任内定したと知ってよ、これはちょっと早いお歳暮(意味深)送らんとイカンやでと。ドラフトで『一見即戦力になりそうだけど、おサボり常習とか性格最悪過ぎて箸にも棒にも引っ掛からん系』新人を揃えとくように、全力でスカウティング工作したんやね(震え声)」