【イ軍編3301】一発逆転! 掌に込めたアピール・ボール!
時は9月、最弱イ軍で3人の若手外野手が整理対象候補となっており、その内の1人を選定、解雇の方針が決定していたものである。
しかしこの3人が3人ともエア自主トレ&手抜きキャンプのイ軍イズムに毒されており、全員右打ちの超貧打&守備ガバと、甲乙付け難い状況。球団としても本来なら3人解雇したいところだが、チームの年齢構成バランスと人数合わせの問題からそういうワケにも行かず、選定作業は難航オブ難航。
だが、マッマのコーラス部人脈(査定担当のマッマも同じ部に所属していた)から、自らの危機的状況を知った前述の3人の内の1人である白瀬が、起死回生の勝負手を繰り出したのであった。
「掌に『ワイ、バット振り込み過ぎてマメ出来まくってマース!!!!』アピールでよ、特殊メイクしまくるんや。そんで査定担当役員に握手して、雇用ロワイヤル一抜けやで~ッ!!!!」
てな感じで白瀬は球団事務所に出社してくる役員に突撃し、
「朝もはよからオツシャス、オツシャス~、毎年ホットな査定アリシャスアリシャス~」
等と喚きながら、握手16連射(ニギニギニギニギニギニギニギニギニギニギニギニギニギニギニギニギ)。
「じぇ~ッ! マメ硬ぇ~ッ!」
と、襲撃された役員はおったまげボイスを上げて、
「状況はよう分かりました。この材料で検討不可避やね」
等と言いながら検討士モードに突入。
(勝った…これで来年もピロ野球選手やから、練習してるフリしてのゲーム三昧生活一年延命出来たで)
という理由で大勝利のエビルスマイルを浮かべた白瀬に、しかし数日後、無情な戦力外通告が降りかかるのであった。その選定理由が、
「あんな異常なマメが出来るレベルでバット振り込んでモノにならんのじゃあ、早めに第二の人生に切り替えてあげた方が本当のやさしさいうモンやろ。他の2人はまだ練習してないから、ちょっと頑張らせたらワンチャン才能ガチャで当たり引く可能性が微レ存、可能性のビーストやからね(錯乱震え声)」