【イ軍編3300】職人系打者のルーティンを破壊した男たち
現役生活13年で通算打率3割1分5厘のヒットマシーン、サ軍の三番打者榎倉。打撃練習を始める時間、打席での所作・立ち位置等、全てのルーティンが決まっており、絶対に崩さない事に定評のある職人系であったが、今季、最弱イ軍戦でだけ限定解除。打席での立ち位置を調整していたものである。
「そら表面上は打率5割とか6割やら打たれとるかもしれん。しかしですよ、素人には絶対に分からない、水面下での攻防があるワケなんやね。ちな詳細はよく分からん(震え声)」
「彼奴のペースを乱したという意味で、これはもう勝ったと同じ事やろ。野球で負けて勝負で勝つ、いや、勝負で勝ってるから野球でもワンチャン勝ってる(錯乱)」
てな感じで、プライドが心地よく刺激されてご満悦勘違いモードに突入したイ軍爆炎投手陣であったが、彼奴等が榎倉のルーティンを破壊したのは事実なのであった。榎倉がマスゴミ取材に答えて曰く、
「打席の立ち位置なあ、ホントは変えたくないんやが、ちょっとまあ止むを得ないわね、変えない方がおかしくなりそうで。ワイは本来、ギリギリまでホームベース寄りに立つんやが、イ軍戦だけは限界までピッチャー寄りに行かなアカン。何せ球が遅過ぎてリズム狂うし、あまりにもヒョロッヒョロで、ホームベースまで届かんのやないかと心配になるからの~。こちとらアンチ四球狙い、ヒット打ってナンボ勢やから、美味しいガバ球はワンバンする前にバットに当てときたいんやで(震え声)」