【イ軍編3272】エースが投げる試合でこそ肩を作る爆炎リリーフ
この日、最弱イ軍のエース相原は絶好調。先発登板し、5回まで9奪三振で無失点。打つ方でも2安打2打点と、まさに「一人で勝ちに行く」態勢だったものである。
しかし、そんな状況にも関わらず、イ軍ホーム球場新スタの屋外ブルペンはリリーフ連中でごった返し、あまつさえ、「ワイが調整するんや!」「いやワイや!」等と、投球レーンの奪い合いまで発生する異常事態となっていたのであった。
「相原の野郎、どう見ても完封する勢いやが、どっか怪我しとるんか?」
「監督が『ワイの采配で勝った』アピールしたいから、テキトーなとこでリリーフ投入するつもりじゃないやろな…絶対爆炎するから、相原完投以外に勝つ道は無いというのに…(震え声)」
等とイ軍オタの間で疑問の声が上がったのであるが、真相はイ軍でしか有り得ないしょーもなさなのであった。以下、イ軍ブルペンより中継――――
「おいブルペンを空けろ空けろ、空けろーッ! ワイが『肩作った回数』稼いでインセンティブゲットだぜるすんやーッ!」
「相原の今日の出来なら絶対完投、リリーフの出番が無さそうな展開でこそ、しっかりノルマを積み重ねる事が大事なんや。これが本当に出番がありそうな感じだと、ビビッてブルペンイップスなってもうて、肩作る回数カウントされんからな(震え声)」