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【イ軍編3271】ガトリング挨拶で大勝利の方程式
球界で「挨拶の鬼」としての評価が定着している最弱イ軍の霊能者兼野球選手、宜保愛甲。その対象はチームやキャリアを問わず、選手に始まって首脳陣や系列会社の関係者、裏方やファンに至る――――のはいいとして、何も無い空間にまで頭を下げまくる姿が、「一周廻って雑過ぎる、心がこもってない」と、一部ではディスの対象となっていたものである。
実際、宜保愛甲が何も無い空間に深々とお辞儀する姿を目撃したイ軍の新球団社長が、
「のう愛ちゃん、ユーのガトリング挨拶、5割ぐらい空砲になっとるで」
と、さり気なく注意したのであるが、宜保愛甲の反論に、おったまげ不可避に追い込まれたのであった。曰く、
「いやね社長、ワイ的には、この挨拶から既に戦いは始まっとるんですわ。視えない人にはエア挨拶としか思えんのでしょうが、霊能者的には野球霊にも挨拶を欠かしてませんと。そっち系が苦手な対戦相手に『あっ、今日、霊がおるんやな』と認識させるとですよ、ビビってストライク入らなくなったり、スイングがおかしくなったりしますからね。これぞ令和のスピリチュアル・ボールですわ(適当)」