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お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
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【城戸編630】不毛な乱闘を防いだゴールド・シェイク

 時は9月、開幕直後の大型連敗ラッシュでチームはとっくに終戦しているものの、打率3割のインセンティブを目指して怒涛の無意味ヒット量産体制に入っている「40億の不良債権」こと最弱イ軍の四番、城戸。対するは、来季契約を賭して8月ぐらいから全力を出し始めているサ軍の新外人投手コービンビン。

 パワーで抑えていいとこ見せたいコービンビンは、直球で押しまくる雑な配球(捕手のリード無視)を繰り出し、城戸の方はバント安打の構えで揺さぶり。何度もバント阻止でマウンド-ホームベース間をダッシュさせられてガンギレしたコービンビンを嘲笑うかのようにヒッティングに切り替えた城戸であったが、当たりどころが悪かったのか、バットが折れて凡打となってしまったものである。

 その折れた先端がたまたまコービンビンの足元へ転がって、城戸の卑怯なバッティングにイライラMAXのコービンビンは、反射的にバットを城戸に投げつけ。城戸は間一髪回避し、バットの先端はイ軍ベンチ前に待機していたバットボーイが回収したのであった。

「なろーッ! やるからにはちゃんと当てて城戸を欠場に追い込めバーロー!」

「この制球力じゃ解雇確定やね(確信)」

 てな感じのコメントを製造しながら、半ば以上仕方なく義理のポーズでイ軍ナインが競歩でマウンド上に集結。サ軍サイドも「向こうが来るならこっちも行かんと格好がつかんやろ」と、テレビ映えを気にして面倒がりながらも乱闘5秒前感をヤラセ演出。最終的には、城戸がコービンビンに握手を求めて赦す感じで乱闘もどきは終息したのであった。コービンビンが日本語分からない前提で、握手をしつつ城戸がしみじみと語りかけたものである。

「いやビンビンよ、バットの破片をこっちに投げてくれて助かったで。あの折れたバット、ここぞの打率アップ狙い限定時で使う飛ぶバット(意味深)での~。破片を審判にチェックされたら厄介やから、即時回収出来て助かったわ。あと今の打席はアウトになったが、QBK(急にバットが飛んで来たので)言うて、アレがなければ内野安打になっとった交渉イケるから、二重のアリガタミ(フタエノアリガタミ)なんやで(適当)」

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