【イ軍編3232】大エースから初白星を挙げたくて挙げたくて仕込みまくった結果!
昨シーズンまで5年連続二桁勝利を挙げているサ軍のエース秋田であったが、今年は年始に仮想通貨で大損抱えたショックから立ち直れず、開幕から2か月経って防御率4点台後半と絶不調。そのタイミングで、翌日に最弱イ軍戦を控えていたものである。
「秋田から初白星をマークする大大大チャンス! 先様が不調でワンチャン、ツーチャンはあるやろうが、そこに更に駄目押しでよ、ウチの打線が全く打てんスライダーを使わせんようにしたるんや。『秋田クラスの投手なら、ワイら大便秘打線は決め球のスライダー使わんでも抑えられるやろな~、逆に直球だけでイ軍打線を抑えられんようじゃあ、エースとは言えんわなあ(確信)』てな感じで煽ったる! プライドを捨てろ、その結果のマネーに寄り添え(震え声)」
という、恥も外聞も無い秋田攻略法は、しかしあまりにも効き過ぎた。
「バーロー! そら今年は調子悪いとはいえ、イ軍大便秘打線なんてスライダー封印しても完封余裕だっつーの! ていうか投げんでも結果分かっとるし、イ軍戦での1勝を年俸査定にカウントさすのもワイのプライドが許さんわ! 投げるまでもないんやで!」
と、ヘンな方向にスイッチが入ってしまい、まさかのチームが予告先発までしてしまったにも関わらずの登板拒否。代わりに緊急先発登板したのが、今シーズン、リリーフで防御率1点台を記録していたヤング右腕天草で、決め球は今年の秋田よりもよっぽどキレのあるスライダー。
こうして、エースを打ち崩すどころか、逆に新鋭投手に初先発初完封をプレゼントしてしまうとかいう、饅頭怖い系ブーメランボールが完成してしまったのであった。




