【城戸編123】キャッチボール権暴騰
ファン獲得活動の一環として、イ軍で「選手とのキャッチボール権」が、オークションに出されたものである。
イ軍的には、人気選手であるエース相原以外は、「どうせ誰も入札しないだろうけど一応出品しとくか」というノリだったのだが、事態は意外な展開へ。「白い虚砲」「SSS級戦犯」「鬼併(※併殺)」と悪名高い、イ軍で最も憎まれている男、4番城戸のキャッチボール権が俄かに高騰し始めたのである。そのあまりの異常な入札合戦に、
「ファンの奴ら、俺を好き過ぎるからってちょっとやり過ぎだぜ。こんな事で生活壊しちゃかわいそうだからな、今回は俺が身を引くよ」
と、城戸の電波コメントと共に、キャッチボール権オークションは取り下げられたのであった。
一方その頃、イ軍「パネマジ広報」白井とその部下。
「試合じゃ役に立たねえから、せめて話題作り方面で城戸に貢献して欲しかったが…。さすがに危ないからなあ」
「ええ、先日の試合で相原の完全試合をエラーで潰した挙句、チャンスで3併殺ですからねえ。怒り狂った相原ファンが、城戸をビーンボールで病院送りにしようと、この有様ですよ」
「城戸はどうでもいいけど、ファンの人生が大事だからな」




