【イ軍編3174】手堅いプレー製造機と化した爆炎投手陣
パリーグの強豪ド軍で一番打者として4年連続出塁率3割7分をマークし、昨オフにセリーグのサ軍にFA移籍した巧打者江田。状況判断と試合勘に優れる選手だけに、サ軍で二番に座るヤングの小牧を鍛える意味合いでも、一、二番コンビの間のみで通じるサインを開発し、首脳陣から大幅に権限移譲されたものである。
果たして、江田が出塁した際、小牧とのサインプレーで盗塁、ヒットエンドラン、バント、ホームランのサイン(適当)等々で魅せる多彩なオフェンスで、サ軍の看板となったのであった。
だが、最弱イ軍戦でだけは4月の末から、何故か9割オーバーでバント一辺倒になったのである。
「江田の野郎、さすがド軍で一番を張っただけあって、きめの細かい野球をやってくるわな」
「トーシロはイ軍戦で全打席ホームラン狙ってどうぞなんて寝言言うが、ワールドクラスの難敵ワイらを倒すには、バントも必要なんやで(確信)」
てな感じでプライドが刺激されて心地Eの極みイ軍戦犯系ベテランズであったが、やっぱりそこにはイ軍でしか有り得ないオチが存在していたのであった。マスゴミ取材に応えて江田本人曰く、
「ウチの三番オナンドが左のプルヒッターやからの~。イ軍の爆炎投手陣相手じゃあ、一塁におったらライナー怖過ぎて精神的に参っちまうから、さっさとバントで二塁行っとこうと。万が一ワイが怪我でもしようもんならチームも大打撃やし、シーズン通した大局観から導き出されたプレーなんやで(震え声)」




