【イ軍編3126】「こどもの日まで待とう」
「世界で一番ホムーラン打っとるのは900本くらいか? 少なッ! ワイなら2000本は固いね」
「12球団の投手は今からワイに打たれた時の言い訳とオタへの謝罪コメントを考えとく事をおすすめするで」
などのビッグマウスで入団会見を大いにザワつかせた最弱イ軍のドラフト5位高卒新人、鹿野。甲子園出場歴こそ無いものの、高校通算112本塁打(※大半がご近所マスターズリーグでの記録)の実績を買われ、数合わせでイ軍が指名したのであった。
果たして、イ軍新監督桜田のチーム改革の目玉として開幕スタメンに抜擢された鹿野は、空振り三振を大量生産し、打率1割を大幅に割り込む惨状。それでも前向きに、
「今日はこのくらいにしといたるわ」
「投手がワイに全力出しとるから、他の打者の時には疲れとるからね。チーム打撃の鬼と呼んでどうぞ」
等と勘違いコメントを連発し、イ軍オタのヘイトを爆買いしていたものである。
そして、鹿野と同じかそれ以上にイ軍戦犯系ベテランズも低調で、新監督桜田の監督生命も風前の灯となっていたのであった。
そんな状況で迎えるゴールデンウィーク。首脳陣ミーティングで、激論が交わされたのである。
「監督がヤング起用でワンチャン暗黒打破したいのは分からんでもないですが、打率0割5分、0本塁打では、鹿野はどう考えても無理でっせ。もう二軍に落としましょうや。彼奴に集中しとるヘイトの反動で、ワイらが善玉に見えてちょっとは内閣延命出来るかもしれません(震え声)」
「いや、今年のイ軍はこどもの日でキッズ無料招待するらしいから、鹿野はそこまで一軍におらそう。GW3連戦でバ軍のスーパールーキー倉木が登板予定らしいからな。ワイらの延命も大事やが、鹿野みたいなのが大正義マンに完封される、そういう勧善懲悪をキッズに見せてあげるのも、大人の勤めやと思うんやで(確信震え声)」




