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【城戸編621】サイン盗み疑惑球団への男気アンサー!
「サ軍野球はスパイ野球! ワイらのサインが全部盗まれとる! ――――だから打てず守れずで負けても監督ワイの責任範囲外(小声震え声)」
てな感じで最弱イ軍のベンチで大騒ぎするのは、新監督の小菅。想像を遥かに越えるイ軍の暗黒に呑まれまいと、少しでも監督生命を延命しようとする、涙ぐましい努力なのであった。
「――――ぉん? サイン盗まれとる? しゃーないのー」
てな感じで、監督の言葉に反応したのは、ベンチで隠れゲームに勤しんでいた「40億の不良債権」こと四番打者の城戸。
「全くサ軍の連中の欲しい欲しい病はキッズ以上やで…」
と、言いながら、サ軍ベンチへ向かい、何事かを話し込んだ後、10分程で戻ってきたのであった。
「ちょっと彼奴等、とんでもないツンデレ揃いやで。ワイのオタ過ぎてサインを盗みまくったやろ言うても絶対認めんから、敢えての大サービス路線で改心させたろ思ってなあ。話しとる間に気付かれんようにペンを走らせまくって、近付いてきた奴のユニやベンチに、合計100個ぐらいサインしたったわ」




