【イ軍編3031】ド畜生編「若い内の苦労は買ってでもしる!」
「やっぱ最近のヤングはアカンわ。移動中の荷物運びも全部球団がやってくれる、ワイみたいに先輩の荷物も喜んで運ぶようじゃないと…」
てな感じで老害ムーヴに精が出るのは、「球界三大性悪」の一人、最弱イ軍の正捕手綿貫であった。普段あくどいプレーしかしないDQNが繰り出す道徳風の説教に思わず失笑しかけたイ軍番記者であったが、
「はえ~ッ、綿貫はんクラスの選手になるには(一応正捕手で通算893安打をマークするなど打撃もそこそこ)、やっぱそういう地道な心がけみたいなアレも大事なんでっしゃろな~」
と、テキトーに調子を合わせたものである。
だが、綿貫からのアンサーがあまりにも斜め上過ぎて、ダークドン引き&納得不可避に叩き込まれたのであった。曰く、
「バーロー! そういう教科書に載せたい的な話じゃねーっつーの! ワイが若い頃は先輩の荷物持った時、『貰った!』思うたよね。バットやらミットやら、まあ即バレせん程度のふんわり破壊工作しといてよ、効果あるのかどうか分からんが『道具で差を付けたからワイの方が鬼有利(確信)』みたいな感じで精神的優位に立ってよ、レギュラー争いにも勝てたわよね」




