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【イ軍編3028】条件付は〇れメタルと化した本塁打世界記録保持者(※)
12球団最強打線を誇るマ軍VS爆炎投手陣を擁する最弱イ軍戦。
試合前練習、何をどうやっても打てるだけにマ軍打線は大いにリラックスしていたものであるが、ただ一人、昨年41本塁打をマークした若き主砲角井だけは、真剣を通り越して深刻な様子で打ち込みを繰り返しているのであった。
「おいカディー、今日のイ軍は本塁打世界記録保持者(※打たれる方)の雷神が先発なんやから、そんな根詰めんでも打てるやろ!」
「場外でも狙っとるんか? 球場の中でも外でも、フェンス越えたらホムーランなんやで」
と、同僚から声を掛けられた角井は、しかし打ち込みを止めないのであった。
「いやあ、ワイの場合、スイングが凄過ぎて他の人よりホムーランチャンスが少ないんですわ。というのも、ヘンに空振りなんぞしようもんなら、雷神さんが『彼奴のスイング音凄過ぎィ!』いうてビビッてストライク入らんくなりますからね。絶対に一発で仕留めんならんから、それなりにプレッシャー掛かっとるんですわ(震え声)」




