表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お笑い野球イディオッツ!  作者: 山岡4郎
おいでよ最弱の闇
399/5134

【イ軍編50】全力総抗議

 春先のサ軍―イ軍戦。

 両軍ともチャンスは作るもののあと一本が出ないストレスマッハの便秘展開で、0-0のまま試合は延長戦へ。

 プレイボールからはや5時間が経過しようとする延長10回表、サ軍の主砲岩迫が犠牲フライを放ち、遂に均衡が破れたのであった。

 だがしかし、あまりにも長過ぎる出待ちにリズムが狂ってしまったか。サ軍クローザーの高めにすっぽ抜けた球を、イ軍新人黒野が何も考えずに強振したところ、打球はレフトポール際へ。

 一度はホームランの判定が下されたものの、サ軍監督の猛抗議で覆りファウル判定へ。さすがにこれに納得が行かなかったか、イ軍ナインが総出で三塁塁審の元へ猛ダッシュ。

「おいコラ! 何のつもりだお前ら!」

 と、ビビるサ軍監督と三塁塁審をぐるりと取り囲んだのであった。

「べ、ベテランのみなさん…」

 普段、イ軍ナインのアレ過ぎる言動を散々眺めていただけに、彼奴らの意外過ぎる行動に思わず目頭を拭う黒野であった。

そして、既に8回の時点で退場になっており、スタンドで観客に化けて試合を観戦していたイ軍監督不二村も、

「お前ら、ようやく俺の勝ちたいという思いが浸透したんだな…」

 と、自ら抗議に向かおうとした足を止め、声を詰まらせるのであった。


 だが、イ軍ナインはどこまで行ってもやはりイ軍ナインであった。

「おい審判! 不二村の野郎が出て来ない内に早くファウル判定で確定させろ!」

「もう5時間も試合やってんだぞ。とっとと帰りたいっつーの!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ