【イ軍編2927】虚礼廃止絶対無理球団
「まだお歳暮やら年賀状やらで消耗しとるんか? もうそういう昭和ムーヴはNG! クール&スマートで球団改革やで~ッ!!!!」
と、虚礼廃止をぶち上げたのは、「球界の掃き溜め」こと最弱イ軍の新球団社長。表向きには廃止と言っておいて、自分は上役にこっそりお歳暮攻勢を仕掛けてコーナーで差を付ける、ここまでのし上がってきた処世術の一種ムーヴなのであった。
だが、これまで虚礼対応で明らかに面倒かつ金銭的負担も多かったであろう球団幹部が、
「いや社長、そういうの廃止したら、球団運営に重大な支障が出てしまいまっせ」
と、慌てて進言したものである。
「HAHAHA、ユー、考えるんや。虚礼廃止になったところで、そのマネーパワーを一点集中させて隠れお歳暮で豪華に決めろ、そう、あて先は人事権を握っとる直属の上司ワイとか…」
「いやあ、どうせチーム暗黒の責任を取らされて半年後くらいにはいなくなってる人に何か送ってもしゃあない――――ていうのは置いといて(震え声)、誰に戦力外通告をするか検討する、夏場の編成会議で困りますんや。選手連中は野球の技量はみんなド下手、人格もド畜生揃いやから差が付けにくくてですよ、こっちに贈られてくるお中元の質で判定するしかないんですわ」




