お笑い野球イディオッツ！

おいでよ最弱の闇

【イ軍編2919】ワイが考えた最強のモチベーショナルビデオ

　目下2年連続最多勝、最優秀防御率のタイトルを獲得し、セリーグ最強左腕と名高いバ軍の河北。当然のように最弱イ軍もカモにされており、防御率0点台と、ほぼ完全に抑え込まれていたものである。

　オーナー筋がアンチバ軍という事もあり、河北絶対攻略の厳命が下ったイ軍では、「まずは気持ちで勝つ」とばかり、河北を打ち込んだシーンだけを集めたモチベーショナル動画の作成に着手。幾度かの作り直しを経て完成したそれは、選手の指揮を高めるのに大いに貢献したのであった。以下、イ軍「パネマジ広報」白井とその部下の感想戦――――。

「例の動画、最終バージョン見たんやがスゲー出来栄えやったの～。アレ観たら確かに盛り上がるわ」

「制作会社はガンギレしてたらしいですが…。初稿が一番良かったのにとボヤきまくってました」

「河北を打ち込んでるシーン作るのに、素材が無いんやから仕方ないやろ。最初のは正直に本物の素材、城戸の汚いバント安打とか、まぐれポテンヒットしか無かったんやから、多少の盛りはしゃーないで」

「そっから怒りの捏造ラッシュ、フェン直とかホームランとか、他球団の強打者が打った動画に顔だけウチの戦犯系ベテランズの顔だけハメ込んで合成したという…。でも彼奴等は動画見ても全然分からなかったそうで、『そや！　ここでスタンドに叩き込んで、河北に分からせてやった事もあったの～』とか、ありもしない記憶を捏造しとったそうですわ（震え声）」

「それで戦犯系ベテランズが超ニガテ河北戦をおサボりせずに、今より点が入らなくなる、と…。からの、彼奴等の引退が早まってイ軍の夜明けが多少近くなる、まあ年単位で考えれば河北の晩年には間に合って打ち込めるかもしれん、長期計画の成功（多分）を祝して完敗、いや乾杯やで（適当）」