【イ軍編2913】ザ・コントロール・ハイ
左腕から繰り出す最速147kmの直球を持ちながら蚤の心臓で球が上ずり、通算防御率10点台の元有望株投手国橋。このままではどうしようもないから、景気付けにアルコール注入してみっかという事で先発直前に飲酒させてみたところ、7回4失点のまさかの好投。その後も防御率6点台にまとめる(※最弱イ軍基準ではまとまってる)好投で、谷間の先発ローテに定着したのであった。
という成功事例から、チームが暗黒過ぎて何をどうやっても勝てないイ軍監督の和田自身も「采配にキレを出す為」として、密かにプレーボール直前に三杯飲酒ニキと化したものである。
果たして、イ軍先発は本塁打世界記録保持者“風神”なだけに一方的なフルボッコ劇が予想された試合であったが、終わってみればまさかの5-8と善戦。
「とにかくチームを何とかしたい、一個でも勝ち星増やして再就職の材料にしたい(現在解任5秒前)という一念で無我夢中やったからなあ。コントロール・ハイ(采配ハイ)で頭真っ白、何も覚えとらんわ。アルコール・ボール、マジパネェ(確信震え声)」
と、手応えガンギマリの和田であったが、以下、イ軍ロッカーでの戦犯系ベテランズによる感想戦――。
「監督が初回から最後までおねんね(※心労MAXでの飲酒による気絶)しよって、グラサン掛けさせて誤魔化すの大変やったで」
「いちいち細かく口を出さんで、今日みたくどっしり構えとったらええんや。選手の邪魔をせんのが勝利への最短距離なんやで(※実際勝つとは言ってない)」




