【イ軍編2887】ライバル対決を盛り上げて勝つ!
「伝統の一戦」としてプロ野球草創期からのライバル関係である「球界の盟主」バ軍と「関西の雄」サ軍。ペナント争いもさる事ながら、関東VS関西の地域的な代理戦争の側面もあり、毎年大いに盛り上がっていたものである。
そんな状況で、今年は双方の選手・首脳陣の私生活をターゲットにしたナオン・ギャンブル・お薬(意味深)・新興宗教T(素晴らしい教団)等々のスキャンダル暴露合戦が横行。本筋とは離れたところでヘイトが爆増し、双方、絶対に負けられないと、異常な緊張感が漂う事態となっていたのであった。
そして、この状況を邪悪な笑みを浮かべて眺める者がいた。最弱イ軍の新球団社長である。
「クックック~ン、憎んで憎んで憎みあって、潰し合うんや! そこで弱ったところをワイらが叩いて、漁夫の利優勝争い5秒前やねん!(※イ軍で言う優勝争いは4位の意。弱過ぎて)」
そう、此度の混乱は、全てイ軍が仕組んだものだったのである。
だが、バ軍とサ軍が、
「今年のペナントは絶対落とせない」
として、安牌イ軍戦をより確実に取りに行った事で万事休す。それぞれにチーム勝率1割まで追い詰められてしまい、イ軍は伝統の一戦の養分と化し無事死亡、球団社長は教科書に載せたいヒールとして、風のように解雇されたのであった。




