【城戸編110】今年は今すぐ本気出す
いつも消化試合にならないと全く打てない超スロースターター、毎月「来月から本気出す」と吹いてる「アジアの空砲」ことイ軍の4番、城戸。
そんなセリーグを代表する不良債権として知られる城戸であったが、打撃コーチ兼任となった今年は「今すぐ本気出す」と、オープン戦から全開宣言をぶちかましたものである。
まーた何かワケの分からねえ事言ってる、と、ファンやマスゴミも城戸のDQNネタはもう飽きたとばかり冷ややかな反応であったが、しかし、今年の城戸は本当に違った。オープン戦ながら打率4割を維持し、何と首位打者を獲得してしまったのである。
これには評論家筋も驚愕、今年のタイトル争いは城戸が台風の目になると煽り立てたものであるが、それはイ軍の試合をロクに見ず、数字だけを眺めているからこそ出てくる台詞であった。
そう、城戸はある意味本気を出していた。
打撃コーチ兼任となってオーダー作成の裁量が与えられた事を最大限悪用し、オープン戦で主力が引っ込み二線級が出てくる試合中盤のタイミングで代打俺を敢行。そうやって格下の相手を楽に打って達成した、限りなく中身の無いオープン戦首位打者なのであった。
「今年は妥協無き代打俺で打率稼いでく」
という、アレな意味での城戸の今すぐ本気出す宣言なのであった…。




