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【イ軍編2852】契約更改ゴネまくりマンは長い目で見たらヤバいという風潮
通算打率1割8分3厘ながらも、代打成功率は2割6分前後と、無駄な粘り強さを発揮していた最弱イ軍の控え野手一箸。毎年オフの年俸交渉でもその傾向は遺憾なく発揮され、脅し、逆ギレ、泣き落としの無限ループで、疲れ果てた交渉担当から昇給を勝ち取ってきたのであった。
そんな一箸も、40と寄る年波に勝てず、ご自慢の代打成功率も1割に落ち込んだ事で遂に現役引退。これまでの契約更改時の悪行が祟り、球界での再就職は絶望的と思われた――――が、イ軍系列のネットラジオで解説者の職にありついたのであった。秒速で縁故と決め付けられた一箸は、しかし怒りの反論会見で、此度の再就職について語ったのであった。曰く、
「ええ、今までの地道な積み重ねが活きたっちゅうこっちゃね。毎年限界までゴネた事で、『彼奴をテキトーに扱ったらとんでもなく面倒な事になる』と、時間を掛けて球団上層部に刷り込んできましたんや。その集大成が再就職活動に活きたと。目先の評判に惑わされず戦い続けて、ホンマ良かったですわ(確信震え声)」




