【イ軍編2849】「〇〇にスランプ無し」が通用しない最弱球団
球界三大ぐう聖の一角を占める、マ軍の控え内野手谷本。現役生活19年で一軍出場試合は87に留まっていたが、代打、代走、守備固め、二軍の主力、若手の相談相手、裏方手伝い、広報的ムーヴ等々、低年俸にも文句を言わず様々な面でチームに貢献し、何だかんだで重宝されていたものである。
そんな谷本であったが、「ワイも40近いし、現役をやれてあと1、2年。最後に試合に出たいんですわ」という本人希望により、圧倒的戦力不足に喘ぐ最弱イ軍に、円満金銭トレードが実現。引退までの2年を対戦先発が左腕の際の二塁レギュラー、プラトーン要員として過ごしたのであるが、ここで初めてのスランプを経験する事になったのであった。
「スランプ言うて、通算打率1割前後やからの~。守備も平均よりちょっと下レベルやし、何がどうスランプなのか誰も分からんのやがそれは(震え声)」
と、野球オタは狐につままれたような感覚に陥ったのであるが、マスゴミ取材による本人コメントに、誰もが涙不可避となったのであった。曰く、
「いやあ、スランプ言うてね、技術的なところではなく、人間性の部分やね。ワイは某芸人さんの『挨拶にスランプ無し』をモットーに21年現役をやってきたんやが、イ軍ではとにかく短期間に首脳陣が変わりまくるんでの~。それまで人が変わる度に必ず就任祝いを贈っとったんやが、あまりにも頻度が多過ぎて財政的に厳しくてなあ、最後の方はアマギフ1000円とかになっちまったんや。挨拶にスランプはあったという、これはイ軍でしか得られん学びやったで(震え声)」




