【イ軍編2841】通知表持って来い指令で勝てる!
「学生時代の通知表持って来い」
と、かつての名将ナムさんが指導者晩年時代、監督をやっていたパリーグのド軍捕手陣に指令を出したものである。学校の成績が良ければ、リードを鍛えたら伸びしろあるやろ! というド直球な発想であった。
そしてその当時高卒3年目、現在は最弱イ軍の正捕手「球界一性格の悪い捕手」綿貫が、オール5の通知表を持参。先発として起用されるようになり、正捕手になる足掛かりを掴んだのであった。
ナムさんの側近だった今津は後年、当時を振り返り、しみじみと語ったものである。
「ナムさんは『成績がいいだけのお利口馬鹿はプロに向かない』と散々言うとったんやが、晩年は学歴コンプを拗らせて頭のいい高卒を使いたがるようになってなあ。まあこじつけみたいなとこもあったわね。そこに綿貫がオール5通知表を持ってきたと。実際、綿貫は勉強が出来るタイプでは無かったんやが、教師に媚を売りまくる要領の良さと、いざとなれば捏造も辞さずのガッツがあったんや。そういうアピールを臆面も無くやってのける、まさにプロ向きな性格があったからこそ、選手として発掘されたんやで(震え声)」




