【城戸編559】不断(ことわらず)の誓い
本日の「球界の盟主」バ軍対最弱イ軍戦、イ軍の四番「40億の凡打製造機」こと城戸は、打っては5打数無安打3併殺、守ってはエラーに見えないエラーで2度の失点に絡む等、相手の大勝利に貢献しまくる散々な内容。これにガンギレしたイ軍の過激派原理主義系応援団「狂イ会」の若手オタが、
「悪・即・斬! イ軍の夜明けを無理矢理近付かせるぜよ!!!!」
と絶叫し、球場へ乱入。城戸へ天誅を喰らわしに特攻したのであった。
「アカン! ちゃんと準備して行かな…」
と、狂イ会の古参が叫ぶのが聞こえていたのかいないのか、イ軍戦犯系ベテランズの間を軽やかなステップで若手オタが踏み込み、ジャスティスストレートが城戸フェイスを――――捉える事は無く、華麗にかわされ、若手オタは転倒。
「ユー、こんなとこまで来るとは熱心やの~。しかしワイは不断の誓いを立てとるから、次はこない無理せんでもええんやで」
そう言って城戸は爽やかな笑みを浮かべ、去っていったのであった。
その後、ポリスに引き渡され取り調べを受けて球場外に戻ってきた若手オタを迎えた古参連中は、「ああ、やっぱり…」と天を仰いだ。
「だから、やるならちゃんと準備、汚れてもええ服で行けと言うたんや」
「ユーが着とるユニ、奇跡の4位争いの時の主力、依田のサイン入りやろ。もう今日で価値がのうなったで」
と言われ、若手オタがユニを脱いだところ、
「NOOOOOOOOOO!!!!!!!!!」
と、大絶叫からの大泣きオブ大泣き。そこにはいつの間に書かれたものか、依田のサインの上に、超クッキリと城戸のサインが上書きされていたのであった。
「城戸は襲撃に来たオタも全部、近付く者は無差別に自分のガチファンと思い込んどるから…。隙あらば神速でサイン書かれちまうから、大事なものを身に着けて接近しては絶対にアカンのやで(震え声)」




