【イ軍編2766】感情を出してプレーしないと勝てない! という風潮
某無名の地方大学から最弱イ軍にドラフト3位で入団した右腕投手辰野。オープン戦から防御率5点台前半と安定した投球(※イ軍基準)と、何事にも動じない勝負度胸で、一躍先発ローテーションに食い込んできたものである。
そのタイミングで、球団から、
「ユー、『鉄仮面』言うて無表情キャラで売っとるが、早々に行き詰るやで。もっと喜怒哀楽を剥き出しにしてどぞ」
という指令が下ったのであった。
「いやそんな、ワイはプロ野球選手であって、芸人やないんですから。そんなん無理なんで、お断りしますわ。野球の方を頑張りますんで勘弁してつかーさい」
と、秒速で断ったのであるが、球団側の説明に、思わず唸らざるをえなかったのであった。
「いや、何も興行的・ビヂネス的な意味でだけで言うとるんやないんやで。喜怒哀楽、特に怒の部分やな。ここを出してかんと、自分がどんどん不利になってくんや。というのも戦犯系ベテランズの打てず守れずにガンギレして釘を刺しとかんと、奴ら、気が抜ける一方なんやからな。感情を出さんと野球に負けてまうのが、このイ軍という野球の第三世界なんやで(震え声)」




